本作は、小野不由美先生の書き下ろし単行本です。

当時、色々な作家さんが子供の為に物語を書くという企画「ミステリーランド」で発刊されました。

久々に読み返したところ、やっぱり面白かったです。

主人公は、小学校の男の子・耕介。夏休みに父親と二人、亡き母親の親戚へやって来ました。

初めて来た本家は、古くて大きな山間の古民家。

耕介親子の他にも、たくさんの親戚や、その子供達が来ていました。具合の悪い大伯父が存命のうちに、誰が家を継ぐか決める為です。

本家には先祖代々、子供が授からないという、呪いの言い伝えがありました。

そんなことはさておき、集まった五人の子供は仲良くなり、一緒に遊びます。

ところが、倉の中から出たとたんに、五人だったハズの子供が、六人に。誰か一人は「お倉様」、いわゆる座敷わらしに違いありません。誰が座敷わらしなのか、なぜか分からず。

そうこうしているうちに、不穏な事件が起き始めます。

大人達の料理に毒草が混ざっていたり、沼に落ちる人がいたり。

大人達は偶然だと気にしませんが、子供達は不自然だと気付きます。

これは、財産目当ての誰かの仕業か?それとも、行者の祟りなのか?六人の子供は、親戚の三郎兄さんと、庭師の「師匠」の協力を得て、真相を探り始めます。

事件の犯人と、座敷わらしの正体は、どちらも意外なものでした。

謎解きとホラーが合体したような、不思議なお話です。

夏休みの楽しい思い出と、爽やかな結末は必見。

個人的に、年に合わない博識な少年・禅がお気に入りです。