ホラーで定評のある作家貴志祐介先生の作品ですが、これはホラーというより、エグさと少々のグロさとサバイバルが基本になってきる気がします。

タイトルのクリムゾンは、赤い岩肌に囲まれた砂漠からきています。

主人公はある時目を覚ますと、なぜか見知らぬ火星のような、赤い岩肌に囲まれた場所に。その後いろいろなヒントや手掛かりを探し、行動をしつづけていると自分がどうやらスナッフ・ビデオ(人を殺す様子や死ぬところを映した一般では流通していないビデオ)の登場人物の一人として、選ばれたことを知ります。

実はこのビデオに出てくるのは主人公だけでなく、他にも何人かいて、どうやら生き残れるのは一人らしいというような状況になるにつれ、だんだんと疑心暗鬼や互いを罠にかけるといったエグい状況に。

描写では一部食人的な要素もあるのですが、そこに至るまでの緊迫感と、自分が食べられる側に回るかもしれないという恐怖などが連なっていて、ページをめくる手がとまらなくなります。

一部少々ご都合主義的な展開があるのですが、それ以上にその迫力に飲まれていくという印象。ホラーではなく、エンターテイメント時要素が強い作品でハラハラドキドキが楽しめます。