carlagrbac の記事

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日本の推理小説の代表的な作家のひとりである江戸川乱歩の作品のひとつです。 江戸川乱歩といえば名探偵・明智小五郎のシリーズが有名ですが、この小説もそのひとつです。 ただし、この小説での明智の登場は少なく、最後の謎解きの段階になって少し出てくる程度です。 江戸川乱歩の推理小説の特徴に、怪奇性の強さが挙げられますが、この小説の怪奇性は物語のスリリングな展開と結びついていて、出色の出来でした。 作品のタイトルになっている「悪魔の紋章」というのは、殺人現場に残されている指紋の事です。 これが大変に珍しい三重渦状の指... Read More

仕事にしろ、プライベートや趣味の時間にしろ、一日を有効かつ効率的に過ごしたいと思うのは誰しも同じだと思います。 ところが、一日の始まりには時間がたっぷり用意され、あれもこれもしたい、やろうと予定だてているはずなのに、その日が終わるころには何も手が付けられていなかったり、自分が思っていたほどには進んでいなかったり、というのがよくある話です。 一日は誰にも平等に24時間あるはずなのに。どうしてなのか、時間が足りない。 そんな、時間を効率よく使いたい、活かしたいと思う時にはこの著をおススメ。 普段何気なく繰り返... Read More

昔読んだ小説、江戸川乱歩の鏡地獄が好きです。 十代の頃読んだ時には、様々な角度の鏡が張り付けられている装置に入ったくらいで発狂なんてしないだろうと思っていたのですが、今思うとあれは意味があるのではないかと思うのです。 鏡にうつる自分というものが、こっちの鏡から見れば、違う自分。こっちの鏡からみればまた違う自分。 それは価値観の乱反射だったのではないかと思うのです。 今見ている自分というものが、この角度はかっこいい、この角度はブサイクなどは、思ったことのある人も多いと思います。 なので、鏡地獄の空間の中には... Read More

最近巷で流行っている、スタンフォード式の睡眠学習法に関して、非常に気になっていたので実際に読んでみました。 ここ最近、睡眠の重要性が叫ばれており、様々な睡眠法が提案されていますよね。ノンレム睡眠とレム睡眠の関係から1時間半区切りで睡眠をとる方法や、4時間睡眠法など眉唾ものの方法論など様々です。私は新たな睡眠法が出るたびにそれを実践してきましたが、今ひとつ効果を感じることが出きませんでした。しかし、このスタンフォード式の睡眠法に関しては本物なんじゃないかと感じる科学的根拠を含んだ内容だったので以下でその一部... Read More

本作は、小野不由美先生の書き下ろし単行本です。 当時、色々な作家さんが子供の為に物語を書くという企画「ミステリーランド」で発刊されました。 久々に読み返したところ、やっぱり面白かったです。 主人公は、小学校の男の子・耕介。夏休みに父親と二人、亡き母親の親戚へやって来ました。 初めて来た本家は、古くて大きな山間の古民家。 耕介親子の他にも、たくさんの親戚や、その子供達が来ていました。具合の悪い大伯父が存命のうちに、誰が家を継ぐか決める為です。 本家には先祖代々、子供が授からないという、呪いの言い伝えがありま... Read More

辻村深月の本を紹介するのはとても難しいです。 なぜなら抜群に面白いシーンは往々にしてその話の肝であり、答えであり、壮大なネタバレだからです。この『スロウハイツの神様』もそんなオススメしづらい辻村深月作品のひとつです。 この本の好きなところを挙げるとなるとキリがないのですが、特にという点を挙げるとするなら、それは登場人物がちゃんと生きているというところでしょう。 この物語では、話し手となる主人公がころころと変わっていく。 それは売れっ子脚本家であったり、天才画家であったり、苦労人の漫画家志望であったりするの... Read More

良い野球選手とは、どんな選手でしょう? 例えば、バッターなら打率が高い、足が速い、バッティングフォームが良いなどそういったことを思い浮かべると思います。 実際野球の本場アメリカでは、選手をスカウトする際にはこういったことを評価基準にしていました。 しかし、アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンは少し違いました。 従来の評価基準にとらわれず、統計学的に野球を分析し独自の評価基準を生み出したのです。 そして、ビリーはその基準に基づいて選手をスカウトしていきます。 スカウトされた選手は、それぞれ個... Read More

喫茶店に行く前に、何か小説でもと思って立ち寄った書店で、偶然グレーの猫の表紙を見つけました。これが「通い猫アルフィー」との出会いです。 我が家にも2匹の猫がいるので、つい猫関係の本には目がいってしますのですが、この本はまさにジャケ買いでした。家の4歳のにゃんこと雰囲気が似ていたのです。 通い猫、という言葉がまず聞きなれなかったのですが、読み進めるうちになるほどと分かってきます。なぜアルフィーは通い猫になったのか。このくだりだけでも感情移入してしまって、喫茶店でうるうるしてしまいました。 猫は自分勝手で、わ... Read More

ホラーで定評のある作家貴志祐介先生の作品ですが、これはホラーというより、エグさと少々のグロさとサバイバルが基本になってきる気がします。 タイトルのクリムゾンは、赤い岩肌に囲まれた砂漠からきています。 主人公はある時目を覚ますと、なぜか見知らぬ火星のような、赤い岩肌に囲まれた場所に。その後いろいろなヒントや手掛かりを探し、行動をしつづけていると自分がどうやらスナッフ・ビデオ(人を殺す様子や死ぬところを映した一般では流通していないビデオ)の登場人物の一人として、選ばれたことを知ります。 実はこのビデオに出てく... Read More

「あんじゅう」は、宮部みゆき先生のライフワークであるシリーズの、二冊目です。辛い事件から心に深い傷を負った少女・おちかが、叔父の計らいで様々な人の、不可思議な経験を聞き集めるうちに、少しずつ前を向き始めます。 この巻には四つの物語が収録されていますが、私が特に好きなのは表題作。 ある若侍が打ち明けた、不思議な「紫陽花屋敷」にまつわるお話です。 おちかの身近な人物も関わるその屋敷は、以前から住む人もおらず荒れ果て、不気味な声や気配がすると、恐れられていました。かつて屋敷に住み暮らしていた加登夫妻は、やはり不... Read More

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